市街化調整区域における系統用蓄電池の設置について(ご案内)

① 系統用蓄電池の基本的位置づけ

系統用蓄電池は、電力系統に接続して運用される設備であり、原則として電気事業法上の電気工作物として扱われます。系統用蓄電池は、原則として電気事業法上の「電気工作物」 に該当します。

しかし国のガイダンスでは、以下の整理が明確に示されています。

「系統用蓄電池のうち、電気事業法に規定する電気事業(同項第2号に規定する小売電気事業及び同項第15号の3に規定する特定卸供給事業を除く。)の用に供する電気工作物に該当しないものであって、都市計画法施行令に規定する危険物を含有するものについては、同号に基づき、危険物の貯蔵に供する工作物として、都市計画法に規定する第一種特定工作物に該当し得ると考えられる。」

  • 小売電気事業
  • 特定卸供給事業(アグリゲーター等)

これらの用途に供する蓄電池については、

👉 電気事業用の電気工作物から除かれる場合がある

👉 都市計画法上の「第一種特定工作物」として扱われる可能性がある

とされています。事業者がアグリゲーターに依頼をして運用してもうことも電気工作物からの除外対象になります。

この違いにより、同じ蓄電池であっても、法的な扱いが異なる点に注意が必要です。

② 10MWの考え方について

ここでいう10MWは、その土地1か所に設置する設備容量を示すものではありません。

あくまで、その事業者が保有・運営する発電設備全体の規模としての位置づけを判断するための目安です。したがって、個別の土地単体の容量だけで判断するのではなく、事業者全体の構成や既存設備との関係を含めて整理する必要があります。10Mkw以上の事業者は発電事業者となります。

③ 第一種特定工作物としての扱い

国土交通省の技術的助言では、電気事業用の電気工作物に該当しない蓄電池で、かつ危険物を含む設備については、都市計画法上の第一種特定工作物に該当し得るとされています。

この場合、蓄電池は電気設備ではなく、第一種特定工作物の開発行為として取り扱われるため、都市計画法に基づく許可が必要となります。

そのため、電気工作物として扱われるかどうかが、実務上の重要な分岐点となります。

④ 市街化調整区域における設置判断

系統用蓄電池の市街地調整区域の扱いにつて

市街化調整区域における設置可否は、国が一律に定めているものではなく、各自治体の判断に委ねられています。

例えば熊本市では、小売電気事業又は特定卸供給事業に該当する蓄電池は第一種特定工作物として整理されており、市街化調整区域では許可基準との関係から設置不可とされています。

一方で、電気工作物として整理される案件については、自治体の判断により設置可能となる場合もあります。

区分法的位置づけ調整区域での扱い
10MW以上(発電事業者)電気工作物設置可能性あり
アグリ運用第一種特定工作物基本不可(例:熊本市)

まとめ

系統用蓄電池は原則として電気工作物として扱われますが、事業形態によっては第一種特定工作物として扱われることがあります。10MW以上の発電事業者が設置する系統用蓄電池は、発電事業に付随する設備として整理される場合、電気事業法上の電気事業用電気工作物として扱われます。

この場合、都市計画法上の第一種特定工作物には該当せず、市街化調整区域であっても設置が可能となる取扱いとなります。

最終的な設置可否は自治体ごとの判断となるため、事前確認が不可欠となります。